夏の代表的な江戸前のネタとして知られる新子!
味も相場も8月からがおススメ
新子は小肌の幼魚であり、6月頃から始まる。出始めは非常に小さく、小指より小さい。これらの小さい魚の仕込みが他の魚と比べて手間がかかることから、職人泣かせのネタとして知られる。また出始めの相場は驚くほど高値であり、いつ聞いても耳を疑ってしまう価格である。そんな新子の相場はようやく8月に入り、落ち着いてくる。魚も日を追うごとに徐々に大きくなってきて、出始めはお寿司の一貫を握るのに5尾から10尾使うところ、8月頃には一貫2-3尾使うサイズになる。多くの職人に聞くところ、2-3巻付ぐらいが身の味を感じることができ、一番美味しいとのこと。当店ではこの美味しさが乗っかってくる8月ぐらいから販売を始めております。また相場が落ち着くのも8月頃からです。
小肌と新子の魅力は手間をかけることで生まれる
小肌は職人の仕事が集約されていると言われているネタである。仕込み方に応じて味が変わり、職人の腕が試されると言われており、職人によって味が異なるため、奥深い食材です。その小肌の新子も同じく、塩をあてる時間と酢の〆方によって味が異なります。もちろんお店の職人のようにやるのは難しくとも、8月の新子は身にそれなりの厚さがあるため、美味しく仕上がります。なんと言っても酢飯と一緒に皮目の優しい脂を感じながら頂くのが格別です。
魚を開いて縦塩に入れ、酢につけて完成
お店のような味にするのは難しいかもしれませんが、8月の新子は身がふっくらして美味しく、私(店長麻生)のような職人ではない者でも美味しく頂けるものです。夏が来ると私も新子を少し仕入れて家で仕込んだりします。
まずは鱗をしっかりととり、頭を落として内臓を取り、開いていきます。縦塩(海水と近い濃度の冷たい水)を作り、開いたものをそこに10-15分程度いれます。この時にできるだけ縦塩はキンキンに冷やしておくと身も締まって、美味しく仕上がります。そのあとは酢に10-15分程度つけて、酢から引き上げます。水分をとり冷蔵庫の中に数時間休ませれば、完成です。
酢飯と一緒に握って召し上がって下さい。夏の味わいをぜひお楽しみ下さい。
Okawari 麻生